去年、半袖の季節

高校生の頃、ほぼ毎日小さな本屋の前を通っていた。ドアを開けて入るタイプではなく本が吹きさらしになっていて、雨の日は大体閉まっている本屋。外から暗い店内を覗くと奥の方におじいさんがいるようないないような、見えるような見えないような、そんなご…

勝手な決めつけ

この世の勝手な決めつけ史上一番迷惑な決めつけ、それは私が小学1年生の時にした、「この先生は殺人を犯している」かもしれない。ちんちくりんの田舎の児童に嫌すぎる断定をされるという被害に遭ったその先生は推定30代前半の中学校の男性教諭だった。私の地…

音楽の近況 

有名な曲を知っておこうと思い買ったビートルズのCD、もう聴いていないのだがテレビで洋楽が流れた時ビートルズかビートルズじゃないかを当てられるようになったので購入した価値があったといえる。最近はBeyond the seaばかり聴いている。曲が始まった途端…

親友との思い出

中学の3年間、毎年写生大会があった。私は親友と共に東屋に行き写生大会の数時間を過ごしていた時間が人生で1番幸せだったように思う。 描きたい風景があるからではなく椅子と日除けの屋根があるという理由で丁度よかった為その場所を選んだ。トイレも近くに…

大量流出

動物園の蝙蝠がエアー抽選器の中を飛ぶ籤みたいだった。エレベーターで乗り合わせたお兄さんが私が降りる時開けるボタンを押してくれていたのでお礼を言ったがそれは閉めるボタンだった。閉めるボタンに手を添えていた。「牧野富太郎 なぜ花は匂うか」著者の…

20191107

帰り道、猫の鳴き声が聞こえたので好奇心から家を通り過ぎ声の主を探した。近くの喫茶店のマダムも気になっていたらしく声をかけてきた。「あなた猫飼ってるの?」「いいえ、でも犬を飼っています」「ああ犬ね、この辺で猫見ないからどこかから来たのかしら…

20190821

帰省の2番目の楽しみ、かかりつけの歯科医院を受診すること。優しい歯科衛生士さんと山寺宏一似のテンション高めの歯医者さん。四年前に友人に紹介されてからこの歯医者の虜になり地元を離れてからも通い続けている。建物はコンクリートの箱のようで冷たい…